悩める東大生の休学タビ記録

人生に悩んだ東大生が、休学して世界中を旅した経験を綴ったエッセイブログ。

2019-01-01から1年間の記事一覧

【さよならのHappy Birthday】番外エッセイ

僕にとってこの旅は、他の旅とは少し違う意味合いを持っていた。他の旅のコンセプトが「未知との遭遇」だとすれば、この旅のコンセプトは「過去との再会」だった。

「恋・ドストエフスキー・盗難未遂」パレンケ|中南米旅エッセイ7

「その目は、その目はまるで…」と、心が呟いていた。そして次の瞬間、僕はその言葉の後に何が続くのかを悟った。自分が何を考えているのかわかってしまった。僕は全身の力を抜き、再び席に座った。彼女のことを引き止めるのはやめた。

「カルチャーショック」サンクリストバル・デ・ラス・カサス|中南米エッセイ6

でもきっとそれは、羨ましいと感じている自分の本音を誤魔化すための言い訳だったのだと思う。

番外編エッセイ「コンビニ」

「はだか」シポリテ|中南米旅エッセイ5

よし自分も脱ぐか、と思って思い切って水着を脱いだ。

番外編エッセイ「夏空の記憶」

夏という季節はどうしてこうも郷愁を誘うのだろう。 どこまでも続くような空の向こう側から 夏休みの記憶が降ってくるからだろうか。 あ、そうか。去年の夏は日本にいなかったのか。 空を見上げる。 同じように空を見上げていた去年の自分が蘇る。 僕はカン…

休学を終え日常に帰ったぼくが、今想うこと。

休学が終わって、早3ヶ月が経とうとしています。

「たなばた」オアハカ|中南米旅エッセイ④

旅で得られるもっとも重要な経験の一つは、こういう何気ないものなのかもしれない。 年齢も性別も職業も関係なかった。そういう経験が一つの心象風景となって、今の僕をしっかりと裏から支えてくれている。その風景は僕にとって、好きな時に帰れる場所なのだ…

「世界は僕を泣かせた」サンミゲル・デ・アジェンデ|中南米旅エッセイ③

それは、突然のことだった。 身体中に鳥肌が走った。 僕は気がつくと、涙を流していた。 サンミゲル・デ・アジェンデ

「生活の灯火」グアナファト|中南米旅エッセイ②

そのモザイクタイルの一つ一つに人々の生活が宿っているのだと思うと、人々の営みの歴史の重さがひしひしと伝わってくるようだった。

「テンプレートに込められた非テンプレート」メキシコシティ|中南米旅エッセイ①

シウダデラ市場にて 空港ビル内に入ると、塩素の強い匂いに混じって、ほのかに異国の匂いが漂っていた。僕はそれを懐かしく感じた。小学6年生の時に、母親に連れられてニューヨークに降り立った時の思い出がフラッシュバックした。もう11年前のことだ。僕は…

西日本縦断ヒッチハイク動画

動画編集とは名ばかりの、保存用に撮った動画を繋げてBGM貼っただけ。 www.youtube.com

「Enjoy your life」シンガポール|東南アジア旅エッセイ⑯最終回

「それで、お前は将来どんなことがしたいんだ」とジェームズが問う。

「帰るべき場所」マラッカ|東南アジア旅エッセイ⑮

自転車を漕いだ。重く熱を持った身体。額にうっすら浮かぶ汗。橋を渡ってモスクのある島へ。爽やかな夕方の風が、身体の芯を撫でた。頭の中でゆずの「夏色」が響く。僕は自転車をもっと漕ぐ。身体が少し軽く、楽になった気がした。