【パリ】ドリームハウスでの出会い
3月18日にロンドンからユーロスターという新幹線のような電車に乗り、海中トンネルを抜け一気にパリへ。初めての英語圏ではない国だったので、内心すごくビビっていました。
ドリームハウスというところに泊まりました。
ドリームハウス – パリにある日本人宿、ドリームハウスです。皆様のお越しをお待ちしております。
ドミトリー式のゲストハウスですが、そもそもゲストハウス自体僕にとっては初めての体験でした。
パリ。
凱旋門、エッフェル塔、ルーヴル美術館、ノートルダム大聖堂、ラ・ロトンド、コンコルド広場、オルセー美術館、オランジュリー美術館、オペラ・ガルニエ、サウス・クレール寺院、アメリのロケ地、モンマルトル、オンフルール、モンサンミッシェル、ヴェルサイユ宮殿…
たくさんのものを見ましたが僕の「パリ」にとって、これらは本質でないような気がします。
ドミトリーというのは、一部屋に二段ベッドや三段ベッドが複数置かれていて、相部屋形式になっている宿のことです。
パリにあるドリームハウスもその一つです。
通常ゲストハウスは宿なので、いろんな国の人がいたりしますが、ドリームハウスは日本人専用ゲストハウスで、日本人しかいません。
相部屋なんです。その代わりとても安いんです。
でもいろんな人との出会いがあるんです。
そしてこのドリームハウスこそ今の僕の原点です。
例えば管理人さんは僕と同い年の都内の大学生だったし、元シェフでその日に51歳を迎える方がいたかと思えば18歳の子もいる。
東大卒(ということは遠縁の先輩だ)のピアニストがいて、言葉を話せるわけでもないのにビールが好きっていう理由で単身ドイツにワーホリに出た女性がいて。
大学生の人もたくさんいたし、バックパッカー、旅行で来る人、家族で来る人など、旅の形態も様々で、また普段の大学生活の中では中々知り合いになれないほどさまざまな職業の人がいました。
あんまり話せなかった人もいるのだけれど…
ドリームハウスには共用リビングがあって夜におしゃべりしたりしました。
ある夜、東欧と中欧を回ってきたバックパッカーの方が1缶2ユーロ(250円)くらいで大量に買ってきたフォアグラと、近くのスーパーで安く買ってきたフランスパンとワインでパーティーをしました。もはやそれだけで、日本ではありえない状況なんですが、いろんな人が聞かせてくれる話のスケールがとにかくでかい。
世界3大がっかり観光スポット、ボランティアでカンボジアに学校を建てたこと、世界3大風俗、東南アジアでの値切り合戦、ネパールの火葬場、薬物が海外だと普通に手に入ってしまうこと、今までで一番良かった国、意外にイランって行けちゃう国だっていうこと、北朝鮮だって行けちゃうこと、だけど一度行くとアメリカの入国が面倒になること、旅人の価値は行った国の数では決まらないこと、オーロラってどこで見えるか、日本での各人の生活…
そんな話を聞いているのは、ものすごく楽しかった。
そこには僕が今まで考えもしなかった多様な生き方がありました。
僕は僕の人生が嫌いなわけでも退屈なわけでもありません。
ただ、それまで見逃していたのかもしれないたくさんの人生の選択肢と、まだ見ぬ広大な世界があることをそこで感じ、いろんな話を目を輝かせて話す彼ら彼女らのことを、僕は単純に羨ましいと感じました。
あの目の輝きは、僕にとって永遠の憧れです。
この羨ましいという感情が、火種になりました。
そしてこのロンドン・パリを通じて感じた、自分とは違う多様なモノ・人と出会うワクワク感、これが僕の今の原動力です。
日を追うごとに、僕もドリームハウスで出会ったバックパッカーのように、自分の知らぬ世界を自由に旅したい、と強く思うようになりました。
これをしないと人生後悔する、そんな思いに駆られたのは初めてです。
時を経た約1年後の2018年2月、仲の良い友達が就職してしまうことや(会えなくなって寂しい彼女もいないこと)、研究生活に対する悩み、そして就職活動に対する悩みも手伝って、休学を決心しました。
よく休学にリスクはないという人がいるけれど、僕はそうは思いません。
人によって感じる差異はあれど、リスクはあると思います。
だけど、1年を棒に振る可能性があるとしても、やりたいと思う気持ちが強かった。だから迷いはありませんでした。
この休学が僕に何をもたらすのかはこれからの話です。
1年後このブログに何を書き込んでいるのか、僕自身が一番楽しみにしています。
パリ編なのにまた一つもパリらしいことを書きませんでした。
いつか記事にしておきたいです。
これで【初めての一人海外編】は終了です。
ところで先ほど、いろんな話を聞いた中に
「ネパールの火葬場」
というキーワードがあったのですが、これが僕にとって初めてのバックパッカー旅になる次の【インド編】を導くことになりました。
〈追記〉
インド編はエッセイ風になっています。良かったら読んでみてください。
旅での学びや気づきを盛り込みながら、旅ならではの出来事やハプニングについて書いています。